2019/06/27

Rustの書籍紹介

増えてきたRustの日本語書籍

ここ最近、Rustの日本語の書籍の動きが徐々に活発になってきているようです。現在、6月28日発売の書籍を含めると以下の3種類になります。もちろんまだ他の言語に比べると少ないことは間違いないですが、今後おそらく増えていくことは間違いないでしょう。もと書店員の感覚で考えると、3種類あると、「あれ?これって流行っているのかも?」と何となく意識し始めます。
特に今回のように2冊目の「実践Rust入門」と今回発売される「プログラミング言語 Rust 公式ガイド」の発売間隔が短いので、よりその意識が強まります。そして動きを観察し始めます。そしてその意識が的中した時の「どや!」感は書店員の1つの喜びです。もし本屋さんに出向くことがありましたら、書店員さんの本の並べ方を見てみて下さい。もしRustの本がずっと目の高さの棚に置かれていたら、その店はひょっとしたら今後Rust本が充実した本屋になるかもしれません。棚の下のほうとか上のほうに置かれている場合、あまり期待できません。ちょっと話が逸れてしまいました。
以下が3種類の書籍の簡単な紹介です。

プログラミング言語 Rust 公式ガイド

こちらは以前から英語版は発売されておりましたが、今回日本語訳でも発売されることになりました。発売は6月28日です。可愛らしいカニが表紙になっています。著者のSteve KlabnikさんとCarol NicholsさんはともにRustのcore teamのメンバーの方々です。

プログラミングRust

こちらはおそらくいちばん最初に発売された日本語書籍です。一部の内容は現在のバージョンと比べると違いはあるものの、現在でも十分に勉強の助けになります。所有権・借用・参照・生存期間などは特にしっかり書かれています。著者のJim BlandyさんはGNU Emacs、GNU Guile、GDBのメンテナ、Subversionの設計者の一人、であり、現在MozillaのFirefoxの開発ツールに関わっている方だそうです。Jason OrendorffさんはFirefox組み込みのJavaScriptエンジンモジュールのオーナーだそうです。

実践Rust入門 [言語仕様から開発手法まで]

こちらは最近発売された書籍で、著者の方々はRustの日本コミュニティの中心となっている方々です。内容等で分からないことがあれば、おそらくslackで質問できると思います。上記2つと比べると、「基礎」+「より実践的な内容」も書かれています。例えば、上記2つではサードパーティ製クレートについてはあまり書かれていませんが、こちらではtokioやactix-webなどについても書かれています。