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Manjaro i3
先に使用感を言ってしまうと、”高速・快適”であります。
i3ウィンドウマネージャは基本的にキーボード操作によるショートカットで様々なアプリケーションを起動します。
起動したものは、タイル状に重ならず配置されます。たとえば、ターミナルでゴニョゴニョ操作していて、調べものをしようと思った時、
[super]+F2
と押すだけで、ブラウザが起動し、ちょうど画面の左がターミナル、右がブラウザという状態になります。
VimやEmacsなどを使ったことがある方は、画面分割した状態をイメージしていただけると分かりやすいかと思います。
とにかく動きが速いです。
Manjaro i3で初めてでびっくりすることが一つありました。それは、しばらくPCを放置したら画面がモヤモヤっとした状態になることです。でもこれは決して壊れたとかではないので安心してください。そのままの状態でログインパスワードを打ち込めば戻ります。
インストール
インストールは基本的に他のLinuxディストリビューションをインストールする方法と同じなので割愛しますが、インストーラについて一つ問題があります。と言っても大した問題ではありませんが、日本語でやろうとすると文字化けします。ですので、英語で進めていきます。タイムゾーンとキーボードは日本語にして進めていきます。
インストール完了後、再起動して諸々設定していきます。
まずは$ sudo pacman-mirrors --geoip
にて、最寄りのミラーを設定しておきます。そして、$ sudo pacman -Syyu
もしくは右下にあるパッケージマネージャで諸々アップデートしておきます。
再起動後、とりあえずファイアウォールを有効にしておきましょう。Manjaro i3にはgufw
が入っていますので、それを使って有効にしておきます。
次は日本語環境を設定していきます。
日本語環境設定
まずは日本語フォントをインストールします。私はNoto Sans CJK JP、Source Han Code JP、IPAフォントなどを入れておきました。
次に/etc/locale.gen
をroot権限で編集していきます。と言っても、en_US.UTF-8
とja_JP.UTF-8
のコメントを外すだけです。そして$ sudo locale-gen
を実行します。さらに$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8
を実行し、ロケールを設定します。
お次は日本語入力できるようにしていきます。私はfcitx5-imとfcitx5-mozcを導入しました。これらをインストール後、/etc/environment
をroot権限で編集します。以下のコードを追記します。
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS="@im=fcitx"
export DefaultIMModule=fcitx
そしてroot権限なしで~/.i3/config
にexec --no-startup-id fcitx5
を追記します。
これで再起動すると、日本語入力ができるようになっているはずです。
再起動ついでに、もう一つビープ音の設定もしておきましょう。
まず、/etc/modprobe.d/
にて$sudo touch nobeep.conf
し、ファイルを作成。そしてroot権限でblacklist pcspkr
と書いておきます。次に/etc/inputrc
をroot権限で編集します。確かset bell-style none
というコードがコメントアウトされていたはずなので、コメントを外します。
これで再起動すれば、日本語入力できるようになり、かつビープ音もなくなります。
次にフォントの設定をしておきましょう。
フォントの設定は、fontconfigを使って行います。設定ファイルは~/.config/fontconfig/fonts.conf
にXML形式で記述します。私の場合は以下のように設定しました。
<?xml version='1.0'?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM 'fonts.dtd'>
<fontconfig>
<match>
<edit name="family" mode="prepend">
<string>Noto Serif</string>
</edit>
</match>
<match>
<test name="lang" compare="contains">
<string>ja</string>
</test>
<edit name="family" mode="prepend">
<string>Noto Sans CJK JP</string>
</edit>
</match>
<match target="pattern">
<test qual="any" name="falimy">
<string>sans-serif</string>
</test>
<edit name="family" mode="prepend" binding="same">
<string>Noto Sans</string>
</edit>
</match>
<match target="pattern">
<test qual="any" name="falimy">
<string>serif</string>
</test>
<edit name="family" mode="prepend" binding="same">
<string>Noto Serif</string>
</edit>
<edit name="family" mode="prepend" binding="same">
<string>IPAPMincho</string>
</edit>
</match>
<match target="pattern">
<test qual="any" name="falimy">
<string>monospace</string>
</test>
<edit name="family" mode="prepend" binding="same">
<string>IPAGothic</string>
</edit>
</match>
<alias>
<family>sans-serif</family>
<prefer>
<family>Noto Sans</family>
<family>Noto Sans CJK JP</family>
<family>Source Han Code JP</family>
<family>IPAPGothic</family>
</prefer>
</alias>
<alias>
<family>monospace</family>
<prefer>
<family>IPAGothic</family>
</prefer>
</alias>
</fontconfig>
この流れで、今度は画面の右上で文字化けしているConkyをなんとかしていきます。
Conkyの設定
Conkyの設定ファイルは、$ conky -v
を実行するとDefualt valuesというところに「Local configfileは$HOME/.conkyrcでっせ」と記述がありますので、$ conky -C > .conkyrc
で作成します。このファイルのフォントを変更すれば、文字化けは解消されます…と言いたいところですが、そううまくは行きませんでした。
~/.i3/config
を見てみましょう。284行目あたりにexec --no-startup-id start_conky_maia
とあります。このstart_conky_maiaというものはどこにあるかというと、/usr/bin
にあります。そこには以下のような記述があります。
#!/bin/bash
conky -c /usr/share/conky/conky1.10_shortcuts_maia &&
conky -c /usr/share/conky/conky_maia &&
exit 0
ということで、それらのファイルの中身がどうなっているか、それぞれ見てみると、フォントがBitstream Vera Sansなるものになっています。これをすべてNoto Sans CJK JPにroot権限で変更します。Vimを使用している方は、:%s/Bitstream Vare Sans/Noto Sans CJK JP/g
とすればまるっと変更できます。
これで再起動したら、文字化けも解消されているはずです。
ブラウザの設定
Manjaro i3のデフォルトのブラウザはPale MoonというFireFoxの派生ブラウザです。このままで良いという方は問題ないですが、私はGoogle Chromeを使いたかったので、AURの方からgoogle-chrome-stableを入手しました。
インストールできたら設定を行います。
~/.config/mimeapps.list
にuserapp-Pale Moon.desktopという記述がズラっとあると思いますが、これをすべてgoogle-chrome-stable.desktopに書き換えます。
次に~/.i3/config
の58行目あたりにあるbindsym $mod+F2 exec palemoon
をbindsym $mod+F2 exec google-chrome-stable
に書き換えます。こうすることによって、[super]+F2
で開くブラウザがGoogle Chromeになります。そして一応~/.profile
にexport BROWSER=/usr/bin/google-chrome-stable
と記述しておきます。
これで再起動すれば、デフォルトブラウザとしてGoogle Chromeが使えるようになります。
ただし、Tverを観たい方はGoogle Chromeだと、「アプリで観る」みたいなのが出て観れないので、Pale Moonを使うといいと思います。
まとめ
今回、Manjaro i3の初期設定について書きました。私はこの後、NeoVimの設定(なんとなくi3にぴったりな感じがあるので今のところメインエディタはNeoVim にしています)、RustやOCamlなどのプログラミング言語の開発環境構築を順番に行っています。NeoVimは今回初めてLuaで本格的に設定することにチャレンジしました。このあたりも今後記事にできればと思います。現在迷っているのは、Lispの開発環境としてEmacsにするかlemにするかというところです。悩ましい…