2023/06/24

親父死す

急変

先日、親父が亡くなった。

背骨の圧迫骨折のコルセット作成のため、整形外科に行こうとタクシーを呼び、そのタクシーに向かう途中だった。

急に力が抜けていき、目が虚ろになり、付き添っていた私に全体重がのしかかってきた。

場所はマンションの地下駐車場で、誰もいなかったので、とりあえず座らせ、タクシーの運転手さんに助けを求めに行った。

急いで帰ってくると、地面に横たわっていた。

これはやばいと思った私は、救急車を呼んだ。ところが、住所は分かるが駐車場の場所が分からないので、道で案内してくれと言ってきた。とりあえず「わかりました」とは言ったが、親父の意識は朦朧としており、息もだんだんおかしな状態になってきた。とても離れられる状態ではない。ずっと声をかけ続け、ほっぺを叩いていたが、救急車が来たときにはもう意識はなかった。私はまだ微弱ではあるが、脈があるように思えていたが、救急隊員の方がCPAと言っていたので、心肺停止していたのだろう。ひょっとしたら、自分の鼓動だったのかもしれない。病院に運ばれ処置してもらったが、残念ながらこれ以上続けても……ということだった。

まず心配したのは、母に伝えることである。ショックで認知症が一気に進行してしまうとどうしようということである。

しかし、母は流石であった。毎日親父の死を覚悟していたらしい。冷静であった。

悲しんでもいられない

経験した方はわかると思うが、身内が死んだ瞬間から悲しむ暇も寝る時間もないくらい忙しくなる。死んですぐに死亡届と火葬許可証の申請、葬儀会社と打ち合わせ、親族への連絡、葬式……等など、期限が非常にタイトに決まっているものもある。私のところの場合は特にあまりにも急だったこともあり、尋常でないバタバタ感だった。今も手続きは続いているが、ちょっと落ち着いてきた感もある。

70年以上生きてきた人間の人生の整理は、関わってきたものも、背負ってきたものも、その時間に比例して大きい。

そのことを感じながら、しばらくは手続き生活が続きそうだ。